フタバから遠く離れて

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双葉町長からのビデオメッセージ原文

2012年2月14日

いま開催中のベルリン国際映画祭で、「NUCLEAR NATION」上映後、井戸川克隆双葉町長からのビデオメッセージが届けられました。

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グーテンターク、ベルリン。ドイツの皆さんこんにちは。

私は福島県双葉町町長の井戸川克隆と申します。

この度のベルリン国際映画祭に出席をできなくて、大変残念に思っております。
皆さんと直接お会いして生の声をお届けしたかったんですが、なかなかできませんでしたことをお詫び申し上げます。

さてこの度の、福島第一原子力発電所の事故によって世界中の皆さんから双葉町の町民の皆さんに対しての、温かい思いやりを戴きました。ご支援ありがとうございます。
この映画を通して世界中の皆さんに原子力発電所が持つ大きな危険というものを実感をして戴きたいと思います。

安全な装置であれば原子力発電所はやはり便利です。
私はこの事故が起きる前は原子力発電所を誘致して町の振興に役立てたいと思っておりました。

事故が起きてから原子力発電所に対する私の考えは大きく変わりました。
事故に対する備えが無いまま、原子力発電所を増やしていくことは大変危険であります。
まして、“放射性物質の最終処分”ということも確立されていないまま世界中に原子力発電所が多くできることは大変危険だと思います。

この福島原発の事故を皆さんと共有して、これから地球上に原子力発電所が必要なのかどうか、
皆さんと共に考えなければならないと考えております。

地球の大きさは一定であります。
その大きさの中で放射能を受け入れる容積っていったいどのくらいあるんだろうか、
また、いろいろな廃棄物を受け入れる場所とか方法があるんだろうか、
この問題を皆さんと共有しなければ推進してはいけないな、
とそんな思いになっております。

多くの経験をしました。
もう2度と私たちのような経験を世界中の皆さんにしては欲しくありません。

よく皆さんがこの事を考えて今後の事を選択されることを願っております。

双葉町長 井戸川克隆
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Category:Berlinale 2012